白夜の空

まんがタイムきらら作品の感想とか。

まんがタイムきらら2023年5月号感想

きらら無印感想です。

 

 

 

表紙は『けいおん!Shuffle』。

蘭花とリサのコンビ好きなんですよね。一生蘭花がリサに勝てなさそうなところが…。

 

 

星屑テレパスアニメの設定画が公開されました。

海果の髪のグラデとか各キャラの表情集とかいい感じの再現度ですね。遥乃さんの首から伸びてる謎のヒモなんなんだろう。リボンにしてもわりと謎ファッションでは?

 

けいおん!Shuffle』

扉絵の蘭花さんが一見クールでカッコいいですね。中身はわりとへっぽこですけど。今回はとくに不安定さが出てる回でしたね…。そしてリサはあいかわらず軸がブレなくて強い。

そして最近わりとオチの人扱いになってきた気がするしなの先輩。

ふと思ったんですけど、かきふらい先生の作風としてわりと情報量が増えないですよね。最近のきらら作品だとけっこういろんなキャラを同時に動かして相互作用をオチに持ってきたり、次回以降のフラグを立てつつ話を回すような上手さがあるところが多いんですが、今回のお話も実質的には蘭花がギター買うためにバイト始めましたってだけで他のコマ数はキャラの掘り下げだけに使われてるんですよね。このあたりは若干平成きらら的な懐かしさを感じましたね。

しかし当然のように平成きららとか令和きららとか言ってるけど通じるのかこれ。とくに明確な概念というわけではないんですけど、『ぼっち・ざ・ろっく!』が平成最後のきらら、『星屑テレパス』が令和きらら最初の刺客という勝手な呼称にあるように、この辺りの作品を境に一般にイメージされているきらら作品の枠から少しずつ離れたり逆手に取ったりする作品が目立つようになってきているという概念を指すようなスラングとして使っています。

この辺の話は有識者たちがときどき語っていますね。またそのうちなんか書くかもしれないし書かないかもしれない。

そういう分類でいうと、『けいおん!』は初期きららブームのまさに中心にあった作品なので、今になってその続編を見るとやはり今の作品から少し浮いた感じになってしまうのは当たり前ですね。

古いといえばそうなのかもしれませんが、失礼ながら『けいおん!』は当時でも割りと古いな…という印象だったので、『Shuffle』で再始動後も「ちょっと古い」程度の雰囲気でとどまっているということはかきふらい先生が相当アップデートしているということなのかも。なんにせよ読んでいてとても安心感のある作品なのでこのまま悠々と続けてほしいところです。

 

『しあわせ鳥見んぐ』

鳥見はほとんど知識もなくてあんまり興味もないのですが、こういう少し広がった個人の信条や心情の掘り下げを見る話は好きですね。

好きな気持ちに真っすぐに邁進している岬と、夢中になれるものを見いだせないひな。

「せめて名前で呼ばれたい」というひなの気持ちを汲んで名前で呼んであげる岬。そういう優しいところを見てきたからこそ言えている最後のセリフなんでしょうね。お互いいい友人になれていてよい……。

そして今回、写真のフレームをコマ枠に見立てて写真の中から透かして見ているような表現が印象的ですね。写真を見ているひなの表情を真正面から捉える美しいカットです。

 

『かみねぐしまい』

『放課後すとりっぷ』『ぎんしお少々』の若鶏にこみ先生が早々の連載復活。2巻乙2回からの再連載ってパターンもあんまりない気がするね。聞き慣れないタイトルですが「ねぐ」とは神様の心を慰めて加護を願うとかそういう感じらしい。

扉絵からクロスカウンター決めあってる双子のツギノとまえな。めちゃくちゃ喧嘩はしてるけどお互いのことをよく理解して補い合ってるところもあるといういい関係。そんな二人の前に現れた幼女は神様と名乗り……?というところで1話完。1話のヒキとしてはかなりいい感じですね。この子が叶えてくれるという「お願い」が今後のメインテーマになるのでしょうか。

そしてカラーページで顕著だと思うのですが、過去2作と比べるとかなり絵柄が濃く、線もシャープになってますよね。前作前々作はメインキャラがわりと色素薄めで、ゆるゆるでふわふわした雰囲気だったのに合わせていたということなのでしょうか。実際今作はメインふたりが結構直球に口が悪いですし、すこしふしぎ要素も出てきてなんでもない日常ものというとは離れていきそうな感じなので、それにあわせてきたということでしょうかね。

なんにせよ不思議な人間関係と派手さはないけどじわじわと染みる言語感覚が持ち味のにこみ先生らしい新作になってくれるといいですね。応援しております。

 

『好都合セミフレンド』

開幕夢オチからの頭突き。

すうなさんを友達に紹介してくれるルカさんはいい人ではあるんでしょうけど、根本から陰のものの思考を理解できていないのでこういう一足飛びをするんですよね。そしてすうなさんがまだセフレの意味を勘違いしたままなのでよけいに妄想がこじれて大変なことに。あまりにも情緒が不安定すぎる…。来月ルカさんの「わがまま」でなにをされてしまうんでしょうかね。

そして来月からは連載開始おめでとうございます。

しかし失礼ながら1話2話と比べるとちょっと作画が乱れているような…?作者の千種みのり先生がTwitterでもめちゃくちゃ頻繁にイラストを上げてくれているかたなのでありがたいのですが、まあうまいことバランス取って頑張ってもらいたいものです。イラストはたくさん描けても漫画になるとどうにもペースが取れなくて大変って話をミラク時代に結構聞いたような…。

 

『きもちわるいから君がすき』

神戸霧乃さん過去回。扉絵が美しいんだけどてっきりイメージ画像かと。全然ふつうに制服で風呂ダイブしてるわこの子。中学時代は何でもできるがゆえに何にも熱中できず退屈を抱え続け、高校でも退屈を持て余しはじめたころに運命の出会いを果たしてしまったのですね。思ったよりふつうでよかった。よかないけど。

孤高の存在(ソリスト)であった透を眺めているだけで笑顔でいられるとか、やってることはとても穏やかな純愛なんですけどね…。どうしてこうなってしまった。眺め続けているうちに透ちゃんと司さんが仲良くなったように見えて焦ってしまったのでしょうね。ガリガリいうくらい内心穏やかじゃないのに文字が一切乱れないのなかなかこわい。

 

そして依子さんが偽ラブレターの主を見つけてしまいましたね…。戦争(いくさ)が始まる。アオリ文さんも絶好調で次回に続きますね。なんなんですかこの作品どこに向かうのか全然わかんないですよ。

実際のところ、依子さんと霧乃さんの利害関係は対立しないはずなのでうまいこと棲み分けをして穏当にすましてほしいという気持ちと、正面からガチバトルに発展してほしいという気持ちと両方があるんですよね。どう転ぶのか。そしてどう転んでも透ちゃんに選択権はないしかわいそうな目にあうのは確定している……かわいそうはかわいい。

 

My Private D★V

今月はきもすきの西畑けい先生が登場。

前半はいいこと言ってるのに後半の要求が多すぎる…!

きもすきキャラでもそうでしたけど西畑先生前髪長めの子も好きですよね。

 

『妄想アカデミズム』『キミはあくまでも。』と最近の新連載も結構好みなのも多いですし今の無印は勢いがありますね。