ここ数年参加している『まんがタイムきらら Advent Calendar』に今年も参加します。
ますがちょっと記事をこしらえる余裕がないので、先日きらら本誌にて募集された「わたしのイチオシきらら」企画へわたしが投稿した『恋する小惑星』の感想文を公開させていただきます。あらためて20周年ってけっこうなものですよね…。
いつもきらら各誌を楽しく読ませていただいております。
今回は「わたしのイチオシきらら」として、『恋する小惑星』の魅力について語らせていただきます。
・鮮烈なガール・ミーツ・ガール
主人公みらと、かつて出会った男の子(女の子)あおの再会から始まる第1話。それ以降も仲良くイベントをこなして時には喧嘩しながらも絆を深めていくさまは微笑ましくなっていきます。それぞれ性格が違うところもありながらも、小惑星を見つけるというふたりの目標を叶えるために努力し、少しずつ道を進んでいく様子は応援したくなりますね。
また、先輩のモンロー&桜&イノ、後輩のナナ&チカもそれぞれ形は違いながらも、親友といえる関係性を築いていくまでの描写を丁寧に積み重ねていくのが見ていて安心感があります。作中でもたびたび描かれていますが、それぞれの得意分野について語ったり教えあったりするうちに、周りのみんなにもよい影響を与えあっていくさまは実によい部活生活を過ごしているなと感心させられます。
とくに、一見子供っぽく見えるようで些細なことにもよく気が付き、意外に押しの強いところも見せて頼りになる二代目部長としても活躍したイノ先輩と、真面目で努力家であるところは初登場からずっと変わらないながらも、地学部メンバーとの関わりのなかで優しくてマイペースなところをたびたび見せるようになったナナちゃんがお気に入りです。
・星座のような関係性
主人公みらを中心に、先輩後輩、部活外の友人のほか、各種学術機関の人々などとの関わり。「宇宙みたい」と称された人同士のつながりの発展による変化を、皆がとても素直にポジティブに捉えているところが印象的です。5巻でイノが語っていたように、「自分の好きを応援してくれる」という関係性だからこそ、それぞれ影響しあって可能性を広げていくことに恐れずにいられるのでしょうね。本当によい仲間です。
・地学分野へのこだわり
天文、地質、気象それぞれの分野に対して専門的ながらも、こ難しくならない適度な解説を盛り込んでくるQuro先生のバランス感覚が好きです。4コマという制限のなかで過不足ない情報量を盛り込むための取捨選択などとても大変だとは思いますが、作中で紹介されるそれぞれの分野について自分でも少しずつ調べたくなるようなチラ見せ具合がよいと思います。わたしもつくば市の国土地理院・地質標本館・JAXA筑波宇宙センターへ訪問し、地学部のみんなが夢中になった展示を眺めてきました。地質標本館の巨大な日本列島立体地質図が大迫力で印象的でした…!いつか石垣島や三県境、防災化学技術研究所なんかにも聖地巡礼してみたいものです。
・今後の展開への期待
みら達も3年生になってからしばらく経ち、そろそろ卒業と進路決定が近くなってきました。それぞれの目指すこと、やりたいことを再度見つめ直してよりよい、彼女たちらしい道へと進めるような決断を下すときを見守りたいです。
あらためて読み返してみるとちょっと真面目というか、小綺麗に書きすぎているかな…という感じがしないでもない。選抜されて本誌に載るかもしれないということをヘンに意識しすぎていたのかもしれないですね。まあそこは恋アスという作品自体のノリに引っ張られているところでもあるかな…。
なんにせよ、こうやって普段からなんとなく思っていることを言語化するよいきっかけではあったので、楽しい企画でした。またやってほしいですね。
ところでこれは去年の同じ企画に書いた記事です。こっちはこっちでけっこういいこと書けたな~と思っているので読んで。